・総延長2キロ以上にも及ぶ凍土壁が無事に稼働するとはとても思えない。
・一つの井戸で約50メートルもの氷柱を作る必要がある
・雨が降っても溶けないのか、あるいは台風で設備が飛ばされないのか?
・電気代は約5000万円程度。
・この凍土壁を何年間利用し続ける予定なのか。


実証実験 動画
氷柱の大きさは直径でおよそ2−3メートル程度でしょうか。このような実験で、「有効性」を確認したとのことで、いよいよ本日から工事が始まりました。
多い地下水 確実に凍結? 福島第一原発 2014年6月3日 朝刊
東京電力は二日、福島第一原発の凍土遮水壁の本格工事に着手した。凍土壁は地下水の動きを封じて、建屋地下にたまる高濃度汚染水問題を解決する切り札と期待されているが、厳しい原発事故現場での作業であることに加え、複雑な地下の状況が十分に把握できていないなど懸念も残る。(岸本拓也)
建屋の周囲に超低温の冷却液を循環させて土壌を凍らせる凍土壁は、十メートル四方で実証実験が実施されたが、実際の総延長は一・五キロ。全てが設計通りに凍って壁になるかどうか疑問視する専門家も少なくない。
東電の担当者は「技術的な問題は何もない」と強調するが、福島第一の敷地は非常に地下水が多い。建設前は数本の川があり、地下水の流れが速い場所もありそうだ。次々に水が流れていく状況だと、その部分は凍らず、壁の性能が大きく損なわれることになる。
現場は原子炉に近く、事故発生当初に比べると放射線量は格段に下がったが、それでも毎時〇・一〜四ミリシーベルトと要注意の場所もある。そんな現場で、配管を溶接して継ぎ足しながら地下に埋め込んでいく、根気のいる特殊な作業が続く。
(中略)
もう一つの懸念は、海側の敷地では高濃度汚染水がたまる地下トンネルなどの障害物が入り組んでおり、まだ地下の状況が完全には把握できていない点だ。
二月の止水工事では、地下の電源ケーブルに気をつけて作業していたのに、掘削機でケーブルを切断、4号機の使用済み核燃料プールの冷却を止めてしまった事例もある。
また、凍結の維持には一般家庭約一万三千世帯分相当の電力量を消費する。建屋内の汚染水が漏れ出さないための水位管理の方法も、まだ検討段階という。
見切り発車状況であることが記事からも伝わってきます。
建屋の周囲に超低温の冷却液を循環させて土壌を凍らせる凍土壁は、十メートル四方で実証実験が実施されたが、実際の総延長は一・五キロ。全てが設計通りに凍って壁になるかどうか疑問視する専門家も少なくない。
東電の担当者は「技術的な問題は何もない」と強調するが、福島第一の敷地は非常に地下水が多い。建設前は数本の川があり、地下水の流れが速い場所もありそうだ。次々に水が流れていく状況だと、その部分は凍らず、壁の性能が大きく損なわれることになる。
現場は原子炉に近く、事故発生当初に比べると放射線量は格段に下がったが、それでも毎時〇・一〜四ミリシーベルトと要注意の場所もある。そんな現場で、配管を溶接して継ぎ足しながら地下に埋め込んでいく、根気のいる特殊な作業が続く。
(中略)
もう一つの懸念は、海側の敷地では高濃度汚染水がたまる地下トンネルなどの障害物が入り組んでおり、まだ地下の状況が完全には把握できていない点だ。
二月の止水工事では、地下の電源ケーブルに気をつけて作業していたのに、掘削機でケーブルを切断、4号機の使用済み核燃料プールの冷却を止めてしまった事例もある。
また、凍結の維持には一般家庭約一万三千世帯分相当の電力量を消費する。建屋内の汚染水が漏れ出さないための水位管理の方法も、まだ検討段階という。
工程と設置案




約1年かけて、建設する予定でしょうか。そして、この総延長1500メートルに打ち込まれる井戸の数は、全部で1550本。これらをすべて連結して、凍らせるとのことですが、本当にこんなことが可能なのでしょうか?冬場ならまだしも、大雨の時には溶解してしまいそうですし、台風の時には配管接合部などが飛ばされてしまいそうです。公式発表で40年間かかると言っているのに、このような凍土壁を40年間持たせられるのでしょうか。毎日の点検だけで、かなりの重労働で、途中で冷媒などが漏れ出したら、もうどうしようもない気がします。
こんな施設を屋外に建設して維持できるのでしょうか。しかも、塩害の強い海岸沿いに。原子力村の一員である鹿島建設の利権なのでしょうが、あまりにも杜撰です。
成功したら、大々的に世界に売り出し、失敗しても「前例のない工事」だから仕方がないとして、施工者の責任は問われないでしょうし。
そして、問題は運転コスト。私がざっと見たところでは、使用電力量の計算はどこにも表示されていませんでしたので、東京新聞の書いた「一般家庭約一万三千世帯分相当の電力量」を参考にしてみましょう。

15.0x300x13,000=約5,000万円/月
つまり、年間6億円もの電気料金がかかるわけです。
廃炉作業が2年程度で終わるのならば、まあこの方法もあるのかもしれません。しかし、いったいいつ終わるのかさえわからないのに、こんな凍土壁を採用するとは非常に理解に苦しみます。後先を考えないのが原子力村の特徴とはいえ、あきれ果てます。それだけ、実情はどうしようもない。打てる手を打つしかないとの苦し紛れの一手。まさしく、不敗の日本帝国軍が特攻隊を作り出した時期に一致しているのではないでしょうか。あるいは、戦況の一発逆転を狙った無謀なインパール作戦かも。。。そして、これらの作戦を生み出した大本営のお偉方は戦後ものうのうとして、高位について、悠々自適の生活をしていたことも・・・
■関連ブログ
1号機メルトダウン−私的収拾案・おすすめ2011年05月14日
参考になりましたらクリックお願いします →

震災以降は反原発派ですが、今回の凍土壁は今の垂れ流し状態を考えると、出来る手は打つしかないのでは?と個人的には思ってます。
無駄でも、ひょっとしたらマイナスになるかも知れないけど、行動しないよりは行動して後悔する方がマシかと。
PS.事故から時間が経ち、福島のことをを忘れている世間の方が怖い
ぐうの音も出ないぜ!
いっぽうソ連は、さっさと石棺で封じ込めた
「パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない」
遮水壁が作れないなら、凍土壁作れば?
熱交換器の細管ですら、破断させまくってるくせに
ALPSや「もんじゅ」のように、「ずっと点検中」予算クレクレ装置になるのでしょうね
発電所跡地のくせに、大量の電気を必要とする。半永久的に
奇形
ねじれたニンジン
記事と関係ないことですみません。
掲示板のようなものがあれば、いいなあと思いますが、勝手なこといってすみません。
ところで、今日の夕方のTBSのニュースで、関東(東京だったか?)のある整骨院で、3年前と比べると5倍も子供が肩こりや腰痛を訴えて来院し、小学生が電気治療を腰に受けている映像が流れていました。片足で10秒も立っていられない子供が続出で、原因は運動不足とスマホのやりすぎではないかとTVでは推測していましたが、3年前といえば、原発事故、筋肉と骨なら、セシウムとストロンチウム?と、私の中では結びついてしまいました。
それ程、酷い状態?
即死レベル
地下で核反応してる
地下水で冷えてる
止まると、逆に危ないかも
もう退避レベルだと思う。
石棺は300年後では
その前に大事故起こすと思う
詳しいご紹介ありがとうございました。まったくの素人ながら頭に入れさせていただきました。
なんでも
記者さんご報告では「十メートル四方で実証実験が実施されたが、実際の総延長は一・五キロ」イラスト中には「前例のない1.5km」と記載されていますが、じゃあ実証試験以外の前例が何ぼのものなのか調べて報道していただきたいですね。
たとえば、この工法を使用した地下氷室で従来型の冷凍(蔵)倉庫に比していかなる実績をあげ地下水の浸みこみは実際凍土のおかげでありません!とか知りたいですね。東京電力にお支払いの方たちは知らないで電気代払うのくやしいし、結局国が払ってるんで他地域の日本人もやっぱり説明を受ける権利もある。そんな素晴らしい技術があるなら原発売らずにあっついエリアのお金持ちの国に買ってもらって景気回復が可能になるのでは?
ていうかあの場所のあの地面の状況や地下水流量の半端なさを考えればわたしも来年の稼働開始があるのかないのか、あってもアレバやALPSみたいなお茶濁しにしかならないと思いますが。(この一素人の憶測裏切る成果希望)
どうか日本を守るために議員さん方 寝てないでこのすばらしい技術で外貨を稼いで事故収束実現や国民の暮らしを守るなり頼みますよ。マスコミさんも寝てないでね。こちらは拙い幼子のことばで放射能危険を伝道し続けていきますので。
うまっく行ってくれるよう祈るような気持ちです。
いったん凍ってしまえば、地表からの熱は伝わりにくそうなので、
猛暑でも持ちこたえてくれるのでは?
それより心配なのは、凍結する途中です。
水は凍ることで体積が1割程度増えます。
地中の圧力が上昇するように思うのですが、
近くに埋設してあるものが破壊されないのでしょうか?
さらに心配なのは、凍土壁が失敗したら
次の手がなさそうなことです。
3.11以降、東電の事故対応は手際が悪く(やる気がなく?)、
何かの対策が失敗するたびに
失敗する前に次の対策を用意しておけよ!
と批判されていたのを思い出します。
凍土壁がだめだとどうなっちゃうんでしょうねぇ?
とても「under control」とは思えませんよね。
それと、チェルノブイリの石棺についてですが、
最初のものは多数の人がひどい被曝をしながら
造ったと理解しています。
それが傷んできてその上を覆う石棺は
被曝を避けるために離れた場所で製造し
できあがってから移動させたと聞いています。
チェルノブイリでは対象となる原子炉が一つですが、
福島では覆うべき原子炉が3つも隣接している上に
周囲にスペースもないので難しいのでは?(推測ですが…)
東電や政府の関係者は気にしないと思いますよ。
だって、電気代に上乗せしちゃえば良いんですから、
自分たちの財布には響きませんものね。
まったく、腹が立ってしょうがない。
電気代が2倍になっても良いから
東電以外から電気を買いたいものです。
保育園でもわかるように図が必要なのでしょうね。
でも、それでも理解できない人?したくない人が多く、それも意味がない。たまーに、話をしていて意識がない人はぶん殴りたくなります。その程度の連中
例えば先生の病院を凍土壁で囲ったとします。
きっと水道管が凍結して使い物にならなくなるでしょう。
原発の地下にはもっと複雑なものが出入りしてると思うのですが。
フクイチの収束作業でも冬季の凍結事故がおきました。
そんな凍結事故が地下でおきないか心配です。
あるいは地下設備を避けて凍結したために汚染水の流出事故がおきるのではないかと。
そういえば地下の防水壁の高さが不十分で上端からあふれ出た事故もありました。
他にも突っ込みどころ満載の凍土壁計画ですが「凍る」あるいは「凍らせない」ことに関する危惧をまとめてみました。